国造氏族「虎の巻」

蘇我臣系の巻
穂国造
21雄略
愛知県三河
三河国
生江臣の祖
葛城襲津彦命の四世孫
菟上足尼
古事記
建内宿禰の子
葛城長江曾都比古
生江の臣の祖
三国国造
13成務
福井県三国
越前坂井三国
宗我臣の祖
彦太忍信命の四世孫
若長足尼
彦太忍信命
孝元帝皇子
武内宿禰の父または祖父

江沼国造
18反正
石川県江沼
加賀国江沼
蘇我臣の同祖
武内宿禰の四世孫
志波勝足尼
古事記
建内宿禰の子
蘇賀の石河宿禰
蘇我の臣の祖
伊彌頭国造
13成務
富山県射水
越中国射水
宗我の同祖
建内足尼の孫
大河音足尼

都怒国造
16仁徳
山口県都濃
周防国都濃
紀臣の同祖
都怒足尼の兒
男嶋足尼
古事記
建内宿禰の子
木の角の宿禰
木の臣、都奴の臣の祖

補足
建内宿禰の子孫
波多八代宿禰 波多の臣、林の臣、波美の臣、星川の臣、淡海の臣、長谷部の臣の祖
許勢小柄宿禰 許勢の臣、雀部の臣、軽部の臣の祖
蘇賀石河宿禰 蘇我の臣、川辺の臣、田中の臣、高向の臣、小治田の臣、
桜井の臣、岸田の臣の祖
平群都久宿禰 平群の臣、佐和良の臣、馬の御くいの連の祖
木角宿禰 木の臣、都奴の臣、坂本の臣の祖
葛城長江曾都比古 玉手の臣、的の臣、阿芸那の臣の祖
若子宿禰 江野の財の臣の祖(江沼)

疑問点
明らかに蘇我氏の系譜は、無理がある。建内宿禰は蘇我氏の始祖神のようなものだろう。
どうして孝元系譜に混ざってきたのか、なにか訳がありそうな気がする。
日本書紀では武内宿禰の親は屋主忍男武雄心命となっている。亦の名武猪心。
紀直の遠祖菟道彦女影媛が母親である。
古事記では比古布都押之信命と、木国造宇豆比古妹山下影日売となっている。
日本書紀の彦太忍信命からすると
屋主=比古=彦、太=布都、押=忍、信=心といったところのリンク状態です。

古事記では孝元帝の皇子は5人である。
大彦命、少名日子建猪心命、開化帝、比古布都押之信命、建波邇夜須比古。
日本書紀では、4男1女である。
大彦命、開化帝、ヤマトトトヒメ、彦太忍信命、武埴安彦命。
古事記では建猪心命=彦太忍信命に気がつかなかったのだろうか?

そしてこの屋主という表現が国造本紀にも2例ある。
1、道奥菊多国造 天津日子根命系 屋主刀禰
2、高志国造    大彦系阿閉臣  屋主田心命
建内宿禰の子孫となっている氏族たちは、蘇我氏に吸収合併された氏族なのだろう

分布図
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